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見世物小屋

超短文書き散らしブログ

   

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013. no.13(鰤 / ルキア)




完全に本編ネタバレ&大捏造です。





受け取ったばかりの副官証の表面、刻まれた「十三」の文字を指先でそっと撫でる。歴代の副隊長たちが代々受け継いで来たそれは、手にしてみると見た目以上にずっしりと重く感じた。感じるその重みが実際の物理的な重さだけでは無く、受け継がれて来た伝統や責務の重みという精神的な重さでもある事は、言うまでも無い。

(私に、務まるのでしょうか)

まさか…よりによって自分が、彼が居たこの場所へ立つ事になるなんて。そんな資格なんて、今でも無いと思っている。消えない記憶と、消せない罪。焼きついて離れない、刀の刺さっていく感触。きっと一生逃れられない悪夢を身に宿しているにも関わらず、それでも自分が選ばれた、その理由は。

(乗り越えろ、という事でしょうか)

思い出すのは、先代の副隊長。まだ右も左も分からなかった自分を導いてくれた師匠であり…もう1人の兄の様な存在だった、あの背中。今でも鮮明に思い出せる屈託の無い笑顔。明るい声。誰からも慕われ、信頼され、病弱な隊長に代わって隊を動かしていた偉大なる先代。非業の死を遂げた後ですら、その後任は長い間選任されずに居たくらいの。

(…海燕殿…)



志半ばで道を絶たれた者から、その道を絶った者へと。
受け継がれるその腕章は…余りにも、重い。


 

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